普段の食習慣を見直してひざ痛改善

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食事とひざの痛みの関係

食生活の乱れは、様々な理由から膝に痛みを生じるリスクを高めます。
食生活で気をつけるポイントは、「食事の量」、「食事の回数や時間帯」、「栄養のバランス」の3点です。
こうした要因の乱れは、膝の負担が大きい「肥満」につながったり、体が弱くなってケガや病気にかかりやすくなります。

<目 次>

  1. 乱れた食生活による肥満
  2. 栄養不足でひざが弱くなる
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1.膝の負担を増やす「肥満」

食生活の乱れは、多くの場合「肥満」につながります。

ひざは体重による負荷を支えたり、足を使った運動するために重要な役割を果たす関節で、常に非常に大きな負担がかかる箇所です。肥満によって体重が増えれば、その分ひざへの負荷も大きくなり、ひざを痛める原因になります。

<太りやすい食生活・習慣>

  1. 食べ過ぎ・飲み過ぎ、高カロリーな食品の摂り過ぎ
  2. 早食い、ながら食い
  3. 食事時間や1日の食事回数が不規則
  4. 夜遅くや、寝る前に食べる

各項目について詳しく見ていきましょう。

1-1.暴飲暴食、高カロリー食品の過剰摂取

イラスト:食べ過ぎの男性

一般に食事は「腹八分目」が良いといわれています。つまり、満腹感を感じず、やや物足りないくらいが健康のためには理想的というわけです。お腹が張るまで食べたり、食べるのがつらくなったり、美味しく感じられなくなるまで食べるのはよくありません。
また、食べる量がそれほど多くなくとも、単位あたりのカロリーが高い食品を摂り過ぎればすぐに太ってしまいます。高カロリーであったり、脂肪に変わりやすいものは以下のような食品です。

  • 油(脂)っぽいもの → 揚げ物や脂身の多い肉など
  • 砂糖を多く含むもの → 菓子類、甘いジュースや缶コーヒー
  • 炭水化物類(穀物) → 米、パン、麺類、いも類、とうもろこしなど
  • お酒、アルコール類
対策

<低カロリー食を増やす>

  • 前述したような高カロリー食品は控えめにし、代わりに野菜、わかめなどの海藻類、こんにゃく、脂肪分の少ない魚介類や鶏肉、赤みの肉などを積極的に摂る
  • 高カロリーなものは朝と昼だけにしたり、週末など決まった日に自分へのご褒美として食べる
  • ジュースの代わりにお味噌汁を飲む

<満腹感を得る工夫>

  • フランスパン、玄米、炒り豆、スルメなど歯ごたえがあるものを加える
    →よく噛んで食べることで満腹感を得やすくなる
  • 食後にキシリトールガムを噛む

<間食を減らす>

  • お腹がすかないように3食しっかり摂る
  • お菓子を一度に買い過ぎない(家にたくさん常備しておかない)
  • 目につくところに置いておかない
  • 甘いお菓子の代わりにガムを噛む

<消費カロリーを増やす>

  • どうしても好きなものをたくさん食べたいなら、運動やスポーツで積極的に体を動かして消費カロリーを増やしましょう。ついでに筋肉がついて太りにくい体質になり一石二鳥です。(参考:運動による健康効果

<血糖値の上昇を抑えて肥満を防ぐ>

手軽にできて効果の高い方法が、「食べる順番を変えること」です。

砂糖や、消化後にブドウ糖に変わる炭水化物などの「糖類」は、空腹時に摂取すると血液内の糖の濃度「血糖値」を急上昇させます。
血糖値が急激に高くなると、体内で「インスリン」というホルモンの分泌量が増えます。インスリンは血糖をとり込んでエネルギーに変えるといった働きのほか、血糖を脂肪細胞に蓄えて脂肪を作る働きも持っています。インスリンの分泌が増えすぎると、たくさんの脂肪が作られるようになります。さらに血糖値の高い状態が長く続くことで糖尿病などの病気のリスクも高まります。

血糖値の急上昇を防ぐには、食事の際に血糖値が緩やかに上昇する食品から食べ始めることが重要です。
こうした食品は「低GI食品」と呼ばれます。血糖値が上がりにくい食品におおまかに順番をつけると以下のようになります。

  • ビタミンや食物繊維を多く含む野菜類 > 脂肪分を多く含む食品 > タンパク質を多く含む食品 > 果物類 > 炭水化物、砂糖

つまり、肥満を抑えるには、食事の最初に野菜などの副菜を食べ、次に肉や魚、卵、大豆、乳製品などの主菜を食べ、最後に米・パン・麺などの主食や果物類を食べると良いのです。
間食も甘いお菓子類は減らして、代わりにナッツ類などを食べると良いでしょう。


1-2.早食い、ながら食い

食事をすると、体内の血糖値が上がり満腹中枢が刺激されることによってお腹がいっぱいになったと感じます。満腹感を感じるまでにかかる時間はだいたい15〜20分で、早食いの人はこれよりも早く食事を終えてしまうため満腹感を感じにくく、つい食べ過ぎてしまう傾向があります。
また、テレビを見ながら食べたり、仕事をしながら食事をするといった「ながら食い」は、他の作業に集中することで通常よりも味覚が鈍ります。食事の味が良くわからないままに、いつのまにか食べ終えてしまうようだと、十分な満足感が得られずに余分に食べてしまったり、調味料を多めに使うことで肥満につながります。

対策

まずは食事をじっくりと楽しむことを心掛けましょう。一日3回の食事は、"毎日必ず"、"安価に"、"手軽に"幸せを感じることのできる時間です。それを十分に楽しまずに短時間で終えてしまうことは、人生の大きな楽しみの一つを放棄しているといえます。食事から多くの幸福感・満足感を得ることは、心と体に良い影響をもたらします。

食事に集中するには、目や耳に余計な情報を入れないようにすることです。食事の時間は、テレビ、スマートフォン、本などからいったん離れましょう。音がないと寂しいならば、静かな音楽を流したり、家族と談笑しながら食事をとりましょう。


1-3.食事時間や1日の食事回数が不規則

食事を抜いたり、食べる時間がまちまちだったりすると、次にいつエネルギーを補給できるか分からず、いざという時に備えて体がエネルギーを蓄えようとするため、太りやすくなったり、やせにくくなったりします。また、食事を抜いてまとめ食いをするのもよくありません。空腹から食べ過ぎてしまいがちです。

忙しい現代人は朝食をおろそかにしがちですが、朝食は一日の活動に必要なエネルギーを得るための大事な食事です。朝食をとらないと、朝から元気がで出ず、どうも調子が良くない、ボーっとして頭がうまく働かない、といった悪い影響もでます。また、空腹感から最も肥満につながりやすい「夕食の食べ過ぎ」につながります。

対策

決まった時間に食事をとる

規則正しい生活を送るよう心がけましょう。食事は毎日、朝・昼・夕と、なるべく同じ時間に食べるようにしましょう。最初は大変でも頑張って続けていれば、次第に体調が良くなり、習慣化しやすくなっていきます。
仕事の関係で決まった時間に食事を取りにくい場合は、携帯できる小型の栄養補助食品などでよいので、決まった時間に少しでもお腹に入れておくようにしましょう。



1-4.夜遅くや、寝る前に食べる

朝起きて昼働き夜眠るという一般的な生活スタイルの場合、朝食や昼食で摂取したカロリーは、その多くが一日の活動の中で消費されます。それに対し、夜帰宅した後はあまり動かずに家でゆっくり過ごすのが一般的であるため、一日のうちで最も消費カロリーが少なくなります。
よって夜間に摂取したカロリーは、朝や昼間に比べて消費されずに多く残りがちです。夜食べる時間が遅いほど多くのエネルギーが残ります。更に、就寝時に体内に残ったエネルギーは、起きている時に比べて脂肪に変わる割合が大きいため、夜の食べ過ぎが一番肥満につながりやすいのです。

対策

朝食や昼食に比べて夕食の量を少なめにするのが理想的です。
とはいっても、一日の活動でエネルギーを消費し、家でリラックスしながら食べる夕食はどうしてもたくさん食べてしまいがちです。脂っぽいものや糖分の多いものなど高カロリーな食品、主食の炭水化物は控えめにして、脂肪の少ない肉・魚類や野菜を多めにとるなどの工夫をしましょう。
また、夕食をとってから寝るまでの時間が長いほどカロリーが多く消費されるため、できるだけ早めの時間帯に夕食を済ますようにします。遅くとも寝る2時間前までには食事を終えるようにしましょう。

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2.かたよった食事内容による栄養不足

私たちの体は、日々摂取される栄養を材料として形作られています。
丈夫な体を維持するために必要な栄養が十分にとれていないと、骨、軟骨、筋肉、靭帯といったひざの組織は老化して弱くもろくなってしまい、痛みのもとになります。また、栄養不足は体の抵抗力(免疫力)を低下させ、病気や障害が起きやすい体になります。

◆膝を丈夫に保つために必要な栄養素

人が健康を保つために必要な栄養素は、炭水化物、たんぱく質、脂肪、ビタミン、ミネラルの5大栄養素と、食物繊維の計6つです。
それぞれに異なる役割があり、お互いに作用しあって働くため、まんべんなくバランスよく摂取するのが理想的です。何か一つが大きく不足することで、体に不調が現れたり膝の障害につながることもあります。
ここではひざ痛の予防・改善のために、特に積極的に摂取したい栄養素について解説します。


1.骨を作り丈夫にする「カルシウム」

牛乳でカルシウム補給

カルシウムは骨や歯の材料となる栄養素です。心臓の拍動、成長ホルモンの分泌や筋肉の収縮、血液の凝固、神経伝達機能を助けるなどの働きもしており、必要な分が骨から血液中に溶け出して補われます。

からだを維持するためにカルシウムは常に消費されていますので、摂取量より消費量の方が多くなると骨量(骨密度)が低下して骨の中身がスカスカになり、骨がもろくなります。こうした病状を骨粗しょう症といいます。
骨量の低下は、特に生理の終わった閉経後の女性や、妊娠中・授乳中の女性の多くみられるため積極的な摂取を心がけましょう。

カルシウムは体内に吸収されにくく、吸収率の良い成長期の子供でも50%未満、成人では20〜30%程度しか吸収されません。また、食品によっても吸収されやすいものとそうでないものがあります。一日に必要とされる600〜700mgのカルシウムより少し多めに摂取するようにしましょう。
なお、一日あたりの摂取上限量は2300mgとなっています。カルシウムの摂り過ぎは血中カルシウム濃度を上昇させ、血液がドロドロの状態となり心筋梗塞などの心血管疾患のリスクを高めますので注意が必要です。

<カルシウムを豊富に含む食べ物>

  • 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)
  • 魚介類(サバ、いわし、シシャモ、ちりめんじゃこ、干しエビなど。骨ごと食べられるものが良い)
  • 豆類(大豆、豆腐、納豆)
  • 緑黄色野菜(チンゲンサイ、切り干し大根、大根の葉、小松菜、水菜など)

2.骨形成に必要な「ビタミン・ミネラル」

カルシウムの吸収率を高める効果があるのがビタミンDビタミンKです。
ビタミンDは日光を浴びることで体内で作られるため、天気の良い日は積極的に外出しましょう。不足分は食品から補う必要があります。
丈夫な骨を作るためには、カルシウム、ビタミンに加えていくつかのミネラルが必要です。
まず一つ目はリンです。カルシウムに次いで体内に多いミネラルで、その8割程度が骨と歯の材料に使われます。2つ目はマンガンで、新しい骨の細胞を作り、古くなった骨細胞を壊す働きがあります。3つ目がカリウムで、カルシウムが排泄されるのを防ぎます。

<積極的に摂りたい食べ物>

  • ビタミンDが豊富 → しいたけ、いわし、しらす、鮭、きくらげ、卵黄
  • ビタミンKが豊富 → 納豆、パセリ、しそ、モロヘイヤ、わかめ、のり
  • リンが豊富 → しらす、いわし、チーズ、するめ、ごま、のり、卵黄
  • マンガンが豊富 → しょうが、しそ、日本茶(玉露)、しじみ、そば
  • カリウムが豊富 → ほうれん草、パセリ、よもぎ、アボカド、こんぶ、ひじき、納豆

3.筋肉を作る「たんぱく質」

たんぱく質は体のあらゆる部分を作るために必要な栄養素です。筋肉はもちろん、臓器や皮膚、毛髪などの体中の組織も、血液、ホルモン、遺伝子、神経伝達物質も全てたんぱく質から作られています。
筋力トレーニングで効率的に筋肉を鍛えたり、疲労した筋肉の回復を早めるためも重要なので、たんぱく質は積極的に摂取しましょう。

たんぱく質は20種類のアミノ酸が材料となっていて、このうち体内では合成できず食品から摂取しなければならないアミノ酸を「必須アミノ酸」といい、全9種類あります。この必須アミノ酸をまんべんなく含む良質のたんぱく質を豊富に含む食物には以下の様なものがあります。

  • 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)
  • 肉類(牛肉、豚肉、鶏肉)
  • 魚介類(サバ、アジ、鮭、いわしなど)
  • 豆類(大豆、豆腐、納豆)

積極的に撮りたい食品 - まとめ

  • 緑黄色野菜や海藻類(カルシウム、ビタミン、ミネラルが豊富)
  • 牛乳やチーズなどの乳製品(カルシウムとタンパク質が豊富)
  • 魚介類、豆類(カルシウムとタンパク質が豊富)
  • 肉類(特にタンパク質が豊富)
  • 卵(含まれる栄養の種類がとても多く、タンパク質も豊富)

◆サプリメントの活用

サプリメント画像

現代人は肉食中心の欧米風の食生活が主流となっているため、野菜や魚に多く含まれるビタミン、カルシウム、ミネラル類が特に不足しがちであると言われます。
どうしてもこれらの栄養素がうまく摂れない場合は、サプリメントなどの栄養補助食品を利用しましょう。錠剤タイプのものが多く、時間や手間をかけずに手軽に栄養を摂取できます。

ただし、サプリメントにも問題点がいくつかあります。
自然の食べ物は様々な栄養素を含み、それらが互いに複雑に作用しあうことで多くの健康効果や高い吸収率が得らると考えられています。それに対し、サプリメントは特定の栄養素のみを科学的に抽出して凝縮したものです。そのため、サプリメントだけで自然食品と同じ健康効果を期待するのは難しく、吸収率でも劣ります。
また、栄養素の含有率が極端に高いものも多いため、過剰摂取の危険性が高まるデメリットもあります。過剰摂取による副作用は、サプリメントなどの人工物で大量に摂取した場合に起こり、自然食品から摂取した場合はほとんど起こらないケースが多いのです。

栄養はできるだけ通常の食事から摂取し、サプリメントは特定の栄養素が不足していると感じた時に、"適量"を摂取しましょう。用法・用量を正しく守り、あくまで補助的に利用することが大切です。

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