浴室を使った温熱療法・マッサージのやり方

『膝の痛み』タイトル
膝の痛みを症状から調べる 膝の痛みを原因から調べる
サブメニューに移動
膝の痛みの対策と予防 イラスト図解:膝関節の構造・骨格・筋肉 膝の痛みの体験談

メニュー > 医療機関における治療法 > 温熱療法 > 入浴法とマッサージ

血行を促進する入浴法

体を温めるのに入浴は最適です。お風呂でゆっくり温まると、筋肉の緊張がほぐれて全身の血液の流れ(血行)がよくなります。すると血液中の疲労物質や、膝にたまる炎症を強める化学物質「サイトカイン」もいっしょに流れ出て痛みが和らぎます。

ただお風呂に入るだけでも充分体は温まりますが、そこにひと手間ひと工夫加えるだけで、より温熱効果を高め膝の痛みを和らげることができます。

スポンサーリンク

◆入浴のポイント

お風呂でひざを温めて痛みを解消

1.時間と温度

体を芯から温めるには、ある程度長い時間ゆっくり入浴する必要があります。

38〜40度くらいの「少しぬるめに感じる温度」でつかることがポイントです。ぬるめのお湯なら体にあまり負担をかけることなく長めに入浴でき、体の奥から温めることができます。無理に熱いお湯に入ってはいけません。高温による強い刺激で体や心臓に負担がかかって心拍数も大きく上がり、リラックス効果もあまり得られません。長く入ることもできず、すぐにのぼせてしまいます。また、心拍促進や血圧上昇に関わる「交感神経」を刺激しすぎてストレス解消効果が薄れるだけでなく、脳卒中の危険性も高まります。

入浴時間については、途中で湯船から出たり、下半身だけお湯に入る「半身浴」を交えながらで良いので、合計で20〜30分くらい入浴するのが理想です。半身浴だけ行う場合は上半身が冷えないようにタオルなどをかけておきましょう。

2.頻度

可能であれば、朝と夜の1日2回入浴するとより効果的です。

3.慢性的な痛みに効く入り方

体を芯から温める

温水と冷水を交互に使う「交代浴」がオススメです。温熱効果が高く、ひざの慢性痛のほかに冷え性にも効果的です。

やり方は、はじめにぬるめのお湯に5〜10分ほど入って体を温め、次に15〜20度くらいのやや冷たい水を膝にかけます。再びお湯に3〜4分つかって、また水をかけて…、これを5〜7回繰り返します。
これにより血管の拡張と収縮が繰り返されて血行がよくなり、お風呂の温熱効果を高めることができます。体の芯から温まってポカポカしてくるのが感じられます。

4.就寝前に入浴する

夜は寝る前に入浴して、その後すぐに布団に入ると体が冷えないためより効果的です。冷え性の人には特にお勧めです。


注意事項

  • 入浴中はかなり汗をかきます。長く入浴するときは水分をしっかりとりましょう
  • のぼせを防ぐため、ときどき浴槽から出たり半身浴も交えましょう
  • 足を滑らせないように気をつけましょう
スポンサーリンク

◆湯船で行う膝のマッサージ法

マッサージやストレッチングは体が十分温まってから行いましょう

1.ひざのお皿周辺のマッサージ

手順1:浴槽で膝を伸ばす

浴槽内で膝を完全に伸ばした状態で行います。この方が膝のお皿を動かしやすいためです。
腰や背中がつらい場合は膝を曲げて行いましょう。


  1. 膝の周囲をつかむようにして圧迫します。
    手順2:膝蓋骨をつかむ
  2. 膝のお皿を、両手の親指でもみほぐします。
    手順3:膝の皿をマッサージ
  3. 膝のお皿を、親指と人差し指でつかみ、滑らせるように、上下左右に動かします。
    手順4:膝の皿をゆっくり移動

2.ひざの裏のマッサージ

膝裏の筋肉をほぐす

片方の膝を立てて、両手で膝を抱えるようにしてつかみます。
親指以外の4本の指で、膝の裏側をもみほぐします。


3.ふくらはぎのマッサージ

ふくらはぎの筋肉を揉む

片方の膝を立てて、片方の手でふくらはぎをつかみます。
小さな円を描くように、下から上へともみほぐします。


4.太もものマッサージ

太腿の筋肉を揉む

片方の膝を立てます。
手で太ももの内側の筋肉をつかみ、軽く握っては離すという動作を下から上に向けて繰り返します。


スポンサーリンク

トップに戻る