オスグッド病でひざが痛むケース

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オスグッド病とは(症状・原因・治療)

膝の痛みを引き起こす可能性のある障害や病気の一つに「オスグッド病」があります。
ここでは膝の痛みとの関係を交えながら解説します。

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1.オスグッド病が疑われる症状

小中学生の子供のひざが痛む障害

膝の痛みのほかに以下のような特徴や症状が見られる場合、オスグッド病が発症している可能性があります。


  • 正座した時に膝が痛む(最も特徴的な症状)
  • 膝を強く曲げたとき、皿の下に痛みがある
  • 膝の皿の下の元々少しでっぱりがある部分が更にふくらんでいる(腫れが見られる)。患部が熱をもつこともある
  • 患部を指で抑えると痛みを感じるが、それ以外の部分を押しても何の痛みもない

軽症ならスポーツなどの活動中だけ痛み、安静にすると治まります。これが重症化してくると、活動後や安静時にも痛みを感じるようになります。こうなった場合は運動を中止して治療を行いましょう。

2.オスグッド病とは 〜 特徴や原因

図解:オスグッド病で異常が生じる箇所

ひざの皿の下あたりに位置する骨に、変形や膨張(ふくらみ)などの異常が起き、刺激に対して異常に敏感になるものがオスグッド病です。オスグッド・シュラッター病、オスグッド・シュラッター症候群、オスグッド・シュラッテル病などとも呼ばれます。

膝の関節から下の「すね」の中心には脛骨(けいこつ)という太い骨があり、その膝関節近くに脛骨粗面という盛り上がった部分があります。ここは12歳前後に発達しますが、その過程で異常が生じることがあるのです。子どもの成長に伴ってよく見られる成長痛の一つです。骨の変形に加えて、骨の一部がはがれる「剥離骨折」が起こる場合もあります。

この病気は成長期にある10〜15歳くらいの小・中学生、特にスポーツをする少年少女によく見られるスポーツ障害としても知られています。
サッカー、バスケットボール、バレーボールなど跳躍競技の選手に多く見られる傾向があります。

◆原因

子供の骨は成長の過程で柔らかい骨から硬い骨へと変わっていきますが、 その間の骨はやや不安定な状態になり、運動などの刺激によって異常が生じるものと考えられています。
こうした不安定な状態は、骨の成長スピードに膝周辺の筋肉や腱の成長が追いつかず、アンバランスな筋骨格構造になることが主な要因です。こうした状態に過剰な運動による負荷が加わることでオスグット病の症状が現れます。


3.診断・治療・予防

◆診断・治療

問診や触診によって病状を確認し、X線撮影の検査結果から最終診断を下します。

成長に伴って骨と筋肉・腱のバランスも整い、異常のある骨も硬くしっかりしてくるため、痛みも徐々に消えてゆきます。ほとんどの場合、積極的な治療を施すことはなく、半年〜1年くらいで自然に治癒します。ただし、患部のふくらみはそのまま残ることが多いようです。
早期に治す方法にはレーザー治療や鍼治療があります。痛みが特にひどい場合は、鎮痛剤や局所麻酔剤を使用して痛みを抑えます。

膝や股関節の柔軟体操・ストレッチが効果的

普段の痛みを抑える方法としては、カイロなどで患部を温める温熱療法や、股関節・膝関節の柔軟性を高めるストレッチ運動などが効果的です。また、太ももの筋肉が疲労して膝への負担が大きくなっている場合もあるので太ももの筋肉をほぐすマッサージやストレッチも有効です。

◆予防

ひざ周辺の筋肉が柔らかいと骨の成長に伴う負担を減らせるので、足のストレッチ運動で太もも前面の筋肉「大腿四頭筋」の柔軟性を高めると効果的です。

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